こんにちは。いきくんです。
満を持してから更に更にお待たせしましたが、今日からブログ新連載です。
題して「七夕様で学ぶリハーモナイズ」シリーズ。
ブログの更新どころか取り上げるイベントすらも時期を遅らせていくスタイルです。
リハモとは?
皆さんはリハーモナイズという言葉をご存じでしょうか?
よくリハモと略されたりしますが、あるメロディや音に対して……
そこにもとから設定されているハーモニーを、別のハーモニーに置き換えて雰囲気をガラッと変えてしまおうという試みの事です。
ちなみに…
もちろん上の例のようにオリジナルがある状態から、「コードを置き換えて」「アレンジする」という例が説明としては分かりやすいのですが、
自分が作曲をしているとき(オリジナルがまだ確定していない状態)でも、途中でリハモ的な発想を使うことはありますし、「メロディに対してコードを設定する」だけでなく、「コード進行だけで見て置き換え可能な別のコードに換える」というパターンもあります。
可能性は無限大
リハーモナイズを基礎から勉強しようとすると、「同じ機能のコードで代理する」というところから始まることが多いと思います。
例えばジャズに端を発するポピュラー音楽理論では、
【I度、III度、VI度がトニックの仲間】
とされており、トニックのコードが使われている部分では、これらのコードは相互に置き換え可能という理屈です。
確かにこれはバッチリはまっていますし、リハモにおいて知っておくべき情報ではあります。
しかし今回のようにメロディがそのキーの3番目の音(Fメジャーキーで「A音」)を演奏している場合、縦の響きとしては、実はダイアトニックコードどれでも使えます。
もちろんダイアトニックコードだけでなく、セカンダリードミナントやモーダルインターチェンジ、縦の響きだけで考えて全くもとのキーにとらわれないコードを選ぶことも可能です。
はじめの一歩
リハモでは同じ機能の別のコードに付け替えるだけでなく、「同じメロディを真逆の機能にしてしまう」「機能性の薄い、もしくは全く感じられないコードを付け直してしまう」といったこともよくあります。
メロディに対して自由に色を付け直していく感覚を捉えるときに、ひとつのおすすめの方法は、「知っている曲のコード進行に何とかして当てはめてみる」です。
「七夕様」のメロディを有名なジャズスタンダードのコード進行に乗せてみましょう。
There will never be another youのコード進行
Imaj7 | Imaj7 | VIIm7♭5 | III7(V7/VI) ||
Autumn Leavesのコード進行
IIm7 | V7 | Imaj7 | IVmaj7 ||
All of meのコード進行
Imaj7 | Imaj7 | III7(V7/VI) | III7 | VI7(V7/II) | VI7 | IIm7 | IIm7 ||
メロディ側、コード進行側の尺を倍にしたり半分にしたり、工夫をして様々な曲のコード進行に「七夕様」のメロディを乗せてみましょう。
フレーズの始まるポイント、終わるポイントに対するコード進行側のキャラクターや意味が変わってくる、それでも縦の響きは成立している、この感覚をまず掴むことが重要です。
是非、一部でも良いので皆さんの知っている曲や普段使うコード進行に、七夕様のメロディを乗せるという遊びを試してみてください。
さて、こちらの記事はシリーズ連載する予定です。
以下の動画で紹介しているリハーモナイズのアイデアや練習方法を数回に渡って紹介していきます。
【次回】第二回「ルートとメロディの度数を把握しよう」